今更聞けないお盆のしきたり!お墓参りの日にちとやるべき行事とは?

お家のこと
スポンサーリンク
スポンサーリンク

「毎年、お盆はちゃんとお墓参りしているよ」と胸を張って言える人ってどれくらいいるんでしょうか?

もちろん、宗教の違いなどから日本のお盆とは関係ない生活を送っている方も大勢いますので、みんながみんな知っていなくちゃいけない!ということではないのは理解しています。

でも、親の代まではちゃんとやってたような気がするのに、いざ自分が取り仕切る番になって何も知らない。というのはやっぱりちょっとまずいのかな。と最近つとに思うのです。

子供の頃は夏休みに家族で帰省してお墓参りをしていたような気がするけど、最近行ってないし、何をしてたっけ?

という疑問。心当たりのある人は、ここらで一回、お盆の行事をおさらいしてみるのも良いのではないでしょうか?

そこで今日は、亡くなった義父の新盆を取り仕切ることになったのに、なーんにも準備してない情けない長男を旦那に持つ私の体験から、「お盆には何をするのか」をまとめてみました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

お盆には何をする?「送り火」ってなに?燃やすものは?気をつけることは?

と、冒頭から我が旦那様をディスる形になってしまいましたが、お義父さんの新盆に親族で法要することになった時、旦那同様、私自身も何にも知らなかったんですよね。

言われてみれば、子供の頃は、確かにおばあちゃんのお家に毎夏行って、お墓の草刈りとかしてたはずだけどな。

というおぼろげな記憶しかありません。

しかもお義父さんはその年(数年前だったんですけど)が新盆。

初盆ともいうそうですが、要するに亡くなって(厳密には四十九日が開けて)最初にくるお盆のこと。

これは、通常のお盆よりも丁寧な供養や法要がいるんだそうで、親戚の普段は口うるさいと思っていた叔母さんに言われて慌てて準備をはじめました。

そうしたら、当日だけ働けば良いというわけじゃないと知り、とにかく焦りましたよ。

まずざっと全体のやったことの流れをあげますね。

  • 法要の日にちを決める
  • お寺さんに連絡して、お坊さんの手配をお願いしたり、呼ぶ親族に日程を連絡。
  • 法要の後の宴会の手配
  • 精霊棚の手配
  • 実家でのお盆飾りの準備
  • お墓の掃除と草刈り
  • 迎え火
  • 法要・会食(宴会)
  • 送り火
  • 後始末

結構大変なんです。

お盆にはみんなが一斉にお墓参りや法要をしますから、お坊さんは取り合いです(笑)。

お付き合いのあるお寺さんの境内墓地にお墓があるのなら若干有利なのかもしれませんが、うちの義父はお寺さんからは少し離れた、地元の公営墓地に眠っているので、お坊さんに出張してもらう必要がありました。

コストもやや割高。お布施+αになりますからね。

とにかく先ずはお坊さんにアポイントを取って、それから墓地から近い料亭を仮の人数で抑えて、それで親戚に一斉に案内状を送るという怒涛の作業がありました。

ちなみにその時期ですが、お盆といえば8月半ば。と思われる方が多いと思います。が、地域によってはそのひと月前の7月にお盆をするところもあるそうです。ここは確認が必要なポイントですね。

うちは8月でしたので、その点は戸惑わずにすみましたが、8月の場合は8/13〜15となるところ、お寺さんに連絡したタイミングが遅く、少し遅めの17日までずれ込みました。

ちょうど週末だったので助かったといえば助かったのですけど。。。

で、お盆といえばキュウリやナスで作った馬を思い出す人もいるかと思いますが、ああいうのを飾る「精霊棚」という棚を準備する必要があります。

初盆セット 新盆セット 【お盆用品】 コンパクトBセット(30cm幅) 初盆 初盆提灯 新盆 行灯 モダン ちょうちん セット ミニ 白行灯 白提灯 LED 迎え火 お盆飾り 精霊棚 盆棚●お仏壇・仏具の浜屋

価格:6,270円
(2018/7/6 21:00時点)

これも、仏具店などで普通に買えるのですが、お盆入りの前に実家に行ってセッティングするのに間に合うように手配。

これは、普段は仏壇の中に収まっている位牌を、お盆の間は仏壇から出すために必要な「お盆期間中のご先祖様のこの世の客室」的なもので、お供えや走馬灯のついたお盆提灯なんかで幻想的に飾りつけます。

プラス、新盆では白い提灯も準備します。

これは玄関先に灯すもので、お盆期間中は付けっ放しにしておくのが習わしだそうなので、LEDタイプのものもあります。これなら付けっ放しでも安心ですね。

事前の手配はなんとかできたので、お盆の入りの前日に、実家に向かいました。

で、盆の入りとなる13日に、準備していた精霊棚や白提灯をセッティングします。

朝から大忙しです。

午前中に仏壇周りを綺麗にして、精霊棚をしつらえたら、午後からはお墓へ行き、草刈りやお墓のお掃除。

暑いです。倒れそうです。水分補給と帽子で防御しながら、お墓を磨きました。

旦那はなぜか子供と広場で遊んでいます。なぜだ!?

お前の父親だろう!!と喉まで出かかりましたが、いやいや、暑くていうことを聞かない子供を制御してくれてるんだからありがたい。と思いながらの作業です。(笑)

そして夕方には実家の軒先で「迎え火」を炊きます。

「迎え火」「送り火」というのは聞いたことがある人も多いでしょうけど、見たことある人はなかなかいないのではないでしょうか。

京都の大文字焼きなんかは、スケール違いすぎますが「送り火」です。

ご先祖や、ここでは新盆なので義父の霊が、まっすぐ我が家に帰ってこられるように炊くのが迎え火。

お盆が終わったら、やはりあの世へ帰らないといけないので、これもまた、寄り道せずに素直に帰れるように炊くものです。

ちなみに足の生えたキュウリやナスは、その行き帰りに乗る乗り物の象徴なんだそうですよ。

さて、送り火や迎え火は、素焼きの皿や器に麻や松、白樺などの乾燥させたものを炊きます。これも仏具店やお盆時期の花屋さんなどで簡単に入手できるんですね。

ちなみに、送り火や迎え火は、火災のリスクは怖いですが、多少は風に当たった方がいいようです。

というのも、炊いた炎の向きが揺らいで変わることで、無事に行き来ができるという謂れがあるそうなんです。

おおらかな田舎でないとなんだかやりにくい感はありますが、都心部でも、人が目を離さずに炊いてあげれば大丈夫でしょう。

ただし、マンションのベランダや近所の公園など、直火の使用が禁じられている場所は避けるようにした方がいいでしょう。

お盆の飾りや牛馬は、お盆を終えたらどうやって処分するの?

迎え火を焚いて義父を家に迎え入れた翌日は、いよいよ親戚を招いたお墓参りと法要です。

まずは朝一番で、精霊棚のお供えを新しいものに交換。

それから約束の時間にお墓に集まって、お坊さんにお経をあげてもらいます。

昨日綺麗にお墓を掃除したので、なんだかお義父さんも喜んでいてくれるかなぁと、日差しの中でちょっと嬉しくなるひと時でした。

その後は義父を偲んだ宴会です。

予約していたお店にみなさんを案内したら、あとはお店の人が取り仕切ってくれるので気楽です。

田舎でおうちが大きい時などは、法要後の会食を自宅でやることもあるかもしれませんが、可能であればお店を予約した方が、家族(主催側)は圧倒的に楽ができます。

自宅で行うにしてもケータリングサービスを利用するなどの工夫もいいですね。

親戚への応対などにも気を使いますので、それ以外の手間は最小限にした方がいいなと実感しました。

宴会を無事に終えた翌朝も、やはりお供えの交換。

その後、家族だけでもう一度お墓参りに行きました。

これはしきたりではないですが、ずっとドタバタしてたので、のんびり家族水入らずのひと時をと思い、なんとなくですが、出かけました。

そして夕方には義父をあの世へ戻すため、「送り火」を炊きます。

正式には迎え火と送り火は同じ時間に炊くのがいいと言われているそうです。

でもそれだと、自分たちが自宅に戻る列車の都合がどうしてもつかないので、送り火だけちょっと早い時間に炊くことにしました。

なんか義父を「早く帰れ」と追い出した感じもしますが(汗)。

この時、玄関先の白提灯は一緒に炊くのが正式なんだそうです。

言われてみれば、慌ててしつらえた白提灯は、中身こそ「揺らぐタイプ」のLEDですが、外側はちゃんと紙でできていました。

なので一緒に炊くことに。

ちなみに迎え火や送り火を炊くのが難しい(マンション住まいなど)場合には、白提灯のお始末は、お寺さんでしてもらえる場合もあるそうです。

迎え火が焚けない環境だと、そもそも白提灯も出せないかもしれませんが、うちのようにLEDでやった場合などは、お寺さんに聞いてみてもいいですね。

もちろん、提灯の中身のLEDは自分で処理しなくちゃダメですよ。

お寺さんで聞き入れてもらえない場合は、塩でお清めした後で、地域の指定に従ってゴミに出してもいいそうです。

ゴミはなんだかちょっと寂しいですが、昨今の住宅事情を考えると仕方ないですね。

お供えはお下がりとして家族でいただき、キュウリやナスの馬たちは白提灯と同じように処分します。

処分の仕方は白提灯と同じ。お塩でしっかりお清めしてから、生ゴミとして出しましょう。

なお、ゴミに出すときに、塩で清めた後で、懐紙(半紙)や真っ白な紙で包んで出すのが礼儀とされています。

残りの精霊棚のパーツ類は、来年以降のお盆でも使いますので、綺麗にしまっておきましょう。

片付けを終えて、無事、自宅へ向かう列車に乗ったのでした。

結構くたびれましたが、故人ときちんと向き合うことのできた3日間だったのではないかなと思いました。

古臭いのかもしれませんが、とってもいい風習だなというのが実感です。

便利なお盆用品【コンパクト盆棚(精霊棚)】十三仏掛軸付:工具不要で簡単組立 送料無料【smtb-td】【RCP】

価格:24,840円
(2018/7/6 21:01時点)

まとめ

いかがでしたか?

私も実際に当事者になるまでは、お盆なんて会社が休みになる期間くらいにしか思っていませんでした。

でも、古臭い日本の文化をなぞる体験をしたことで、普段は忙殺されていて考えもしない義父のことをよく考え、故人を偲ぶ、という体験ができたな。と思います。

都心部などに住んでいると、なかなかちゃんとしたスタイルでお盆を過ごすことはできないでしょう。

火を使う新盆などはなおさらですね。

いざ当事者になったときに慌てなくても済むように、田舎やお墓がある人は、何かのきっかけでちゃんとお盆にお墓参りをして見てはどうでしょうか。

文化だけでなく、故人との大事な時間も共有できますよ。